· 

リラックス効果抜群!メンタルヘルスケアに役立つハーブティーとは?

近年、自分の心やそれに伴う体の変化に目を向け、本来の状態に戻そうとするメンタルヘルスケアを日常的に実践している人が増えてきているそうです。

 

メンタルヘルスケアの方法には、ヨガや瞑想などの他に、その時の心理状態に合わせた、ハーブや漢方を体に取り入れるという方法があります。

とりわけハーブティーは、種類も豊富で購入もしやすいことから手軽にメンタルヘルスケアができる方法として注目を集めています。今回は、メンタルヘルスケアにおすすめなハーブティーをご紹介。



ハーブティーが持つメンタルヘルスケアの効果とは?

ハーブティーには、心と体をリラックスさせるさまざまな効能が備わっています。

 

●香りの効果

香りは嗅覚を刺激して脳へ直接作用し、副交感神経の働きを促進します。副交感神経が優位になることで、心を鎮めてリラックスした状態に。

 

●豊富な栄養素

ハーブティーは、薬用植物の葉や茎、花、果実などを乾燥させて作られています。そのため、使用するハーブによって異なりますが、薬用植物が持つタンニン・ポリフェノール・ビタミン・ミネラルなど、体を整える栄養素を体に取り入れることができます。

 

●ノンカフェイン

カフェインには、脳を刺激して覚醒を促す作用があります。

カフェインの摂取量が多くなると

  • 頭痛
  • 不安
  • 抑うつ
  • 不眠
  • 吐き気
  • 下痢

などを引き起こす場合があります。

そのため、メンタルヘルスケアをしたい場合は、カフェインがほとんど含まれないハーブティーがおすすめです。

 

ちなみに、お茶と呼ばれる、カフェインが含まれるチャノキを使用した

  • 緑茶
  • 抹茶
  • 紅茶
  • 烏龍茶

などはハーブティーには含まれません。

ハーブは古くから薬として使われてきた

ハーブは古く、5000年前にインドで誕生した世界最古の医学である、アーユルヴェーダの聖典にも薬として使われていた記録が残っています。

その後、西洋に伝わったものは「西洋ハーブ」、中国に伝わったものは「生薬」と呼ばれるように。

中国の文化に影響を受けている日本にも、はっか・よもぎ・どくだみ・しそ・山椒(さんしょう)などのハーブが薬として使われてきた歴史があります。

お悩み別おすすめハーブ(メンタル編)

メンタルに関するお悩み別におすすめのハーブを紹介します。

 

●寝付きが悪い時におすすめのハーブ

「ベッドに入ってもなかなか寝付けない」「眠ろうとするほど眠れない」、このような悩みを抱えている方は、体が常に緊張状態にありリラックスできていない可能性があります。そのような時は、体の緊張を解して自律神経の働きを整えてくれるハーブがおすすめ。

 

・ジャーマンカモミール

カモミールに含まれるフラボノイドには強力な抗炎症作用があり、神経系を鎮める効果や筋肉の緊張を緩和する効果が期待できます。

 

・オレンジブロッサム

オレンジブロッサムのフルーティーな香りには、不安や緊張、興奮を和らげ、心身をリラックスさせる作用があります。

 

・パッションフラワー

パッションフラワーは、「自然の精神安定剤」と言われるほど強い鎮静作用があり、とくに神経の緊張や心配事により眠れない、寝付けないといった神経性の不眠症に有効です。

 

●心身共に疲れている時におすすめなハーブ

心身共に過度な負担がかかると、全身のだるさや、集中力の欠如などの疲労のサインが体に現れるように。そのような時は、肉体疲労の回復を助け、体をリラックスした状態に導いてくれるハーブを取り入れましょう。

 

・ローズマリー

ローズマリーには、血行を促して細胞の代謝を助け、肉体疲労の回復をサポートする作用があります。また、ローズマリーに含まれる「1,8-シネオール」には、集中力を高める効果があるため、集中力を高めたい時にはローズマリーティーがおすすめ。

 

・ローズヒップ

疲労回復に重要な成分「ビタミンC」。レモンの約10倍のビタミンCを含み「ビタミンCの爆弾」と呼ばれているローズヒップには、肉体疲労や精神疲労の回復を早める働きがあります。また、赤い実の皮に含まれるアントシアニンには、眼精疲労を緩和する効果も期待できます。

 

・シベリアジンセン

中国では2000年もの間、「気」を補う植物として利用されており、体内の巡りをよくして毒素や老廃物の排出を促すとされています。乱れた自律神経を整える働きもあるため、精神的・肉体的な疲労やだるさを和らげます。

●不安な気持ちを落ち着かせるハーブ

ハーブには抗うつ作用を持ち、気分の落ち込みを和らげる、気分をあげる効果もあります。

 

・セントジョーンズワート

中枢神経に作用する多くのハーブの中でも、 セントジョンズワートはその優れた抗うつ作用で知られており、うつ病の症状改善と安全性が医学的研究により実証されているハーブです。精神のバランスを整える「セロトニン」を増やす効果があり、気持ちを明るくしてくれる働きが期待できます。

 

・ラベンダー

ラベンダーの香りや果実には、「天然の抗うつ薬」とも呼ばれる酢酸リナリルが含まれており、心を落ち着かせて不安や緊張、ストレスを和らげる効果が期待できます。さらに、ラベンダーが持つ中枢神経を鎮静させる働きには、自律神経の乱れを整え、偏頭痛などの改善も期待できます。

 

・レモングラス

アーユルヴェーダが盛んなインドでも薬として使われているハーブで、心身をリフレッシュさせる働きがあります。精神と深く結びついている胃腸の調子を整え、体の毒素を排出するデトックス効果が高いと言われています。

●月経不順やPMSに効果的なハーブ

日々変わるホルモンバランスの影響で、肉体的にも精神的にも辛くなるときがありますが、そのような時もハーブを取り入れることをおすすめします。

 

・チェストベリー

チェストツリーには、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌を正常化する働きがあ

  • ホルモンバランスの乱れによる月経不順や
  • PMSと呼ばれる月経前に起きるイライラや腹痛

などの悩みを緩和する効果が期待できます。また、更年期の悩みにもアプローチできるハーブとして、女性向けのサプリメントなどにも配合されています。

 

・マリーゴールド(カレンデュラ)

マリーゴールドに含まれる「フィトステロール」という成分には、女性ホルモンと似た働きがあるため、ホルモン分泌量が少ないことによって婦人科系の不調が現れている人におすすめのハーブ。古代エジプトでは「若返りの薬」として用いられていました。

 

・黒豆

黒豆に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと同じような構造を持つため、体に取り入れることでホルモンバランスが整いやすくなります。

◇日々変わるメンタルにハーブティーと共に向き合ってみましょう

ここまで、メンタルヘルスケアに役立つハーブについてご紹介しました。お悩み別にご紹介したハーブがブレンドされたハーブティーを、その時のメンタルに合わせて取り入れることをおすすめします。

 

ただし、ハーブティーには、妊婦や持病のある人は飲み過ぎに注意するべき種類もあるため、気になる場合は一度かかりつけ医にご相談してから取り入れてみてください。