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自律神経の乱れが悪化につながる?【更年期の不調を乗り切るには】

更年期はホルモンバランスが大きく変化するため、心身に不調が表れやすい時期です。不調の表れ方や程度は個人差が大きく、更年期が原因だと気づかないまま悪化させてしまうケースもあります。更年期について正しい知識を得て、不調への対処法を知っておくことも大切です。



更年期とは

更年期とは、閉経の前後5年間(45〜55歳頃)を指します。更年期はホルモンバランスが大きく変化する時期です。そのため、心身にさまざまな不調が表れることが知られています。

 

「更年期障害」という言葉を耳にしたことはありませんか?厚生労働省によると、更年期障害は以下のように説明されています。

 

“男女ともに40歳を過ぎた頃から見られる、さまざまな体調の不良や情緒不安定などの症状をまとめて更年期障害と呼びます。”

(引用:e-ヘルスネット 更年期障害 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-081.html) 

  • のぼせやほてり
  • 動機や息切れ
  • 頭痛やめまい
  • 肩こり
  • 疲れやすさ
  • イライラや不安感
  • 不眠

病気ではないものの、上記のような不調が続くのが更年期障害です。なかには生活に支障をきたすほどひどい不調に悩まされる人もいます。

 

しかし、上記の悩みは更年期でなくても起こりうるものです。そのため、更年期障害と気づかず、不調がストレスとなりさらに悪化する場合もあります。

 

また、更年期は仕事や子育て、介護などで忙しく、自分をいたわる時間を持てない人も多いでしょう。「不調」が日常になっていませんか?更年期に差し掛かったら、定期的に心身に気を配るよう意識することも大切です。

更年期の現実は?

厚生労働省が令和4年3月に実施した「更年期症状・障害に関する意識調査」によると、症状があると回答した人が多かったのは、下記の不調です。(参照:厚生労働省 更年期症状・障害に関する意識調査https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index_00009.html

  • 寝つきが悪い、眠りが浅い、
  • 怒りっぽい、イライラ、鬱っぽくなる
  • 疲れやすい
  • 冷えや肩こり

見た目からはわかりにくい不調が多い印象です。

 

また、更年期の不調によって生活になんらかの影響があると回答した人は、40〜50代女性では約3割ほどいたという結果がでています。

 

しかし、不調があっても医療機関を受診していない人が圧倒的多数のようです。各年代とも7〜8割の人が医療機関を受診していないと回答しています。

 

その理由は「病院に行くほどのことでもない・我慢できるから」というもの。更年期への対応に関する最も多い回答は「とくに何もしていない」でした。

 

不調を感じていても医療機関は受診せず、我慢している人もいるという現実が見えてきます。

更年期障害になりにくい人

更年期における不調は、個人差が大きいのが特徴です。こうすれば不調に悩まない!という法則はありませんが、自律神経が乱れると更年期の不調が悪化しやすいといわれています。そのため、生活習慣が整っていると更年期障害になりにくい傾向にあるようです。

  • バランスの良い食事をとっている
  • 質の良い睡眠がとれている
  • 運動習慣がある
  • うまくストレスと向き合えている
  • 疲れた時は休息する

これらにあてはまる人は、比較的更年期の不調が軽いといわれています。

不調を和らげたいなら?

まずは自律神経を整え、更年期の不調が悪化しないようにしましょう。下記の4つのポイントを意識して生活してみてください。

 

(1)バランスの良い食事をとる

タンパク質やビタミン・ミネラルなど、栄養バランスが偏らないようにします。ホルモンバランスを整える作用が期待できる大豆イソフラボンや、ビタミンEを摂ると良いですよ。

 

(2)睡眠時間を確保する

最適な睡眠時間は人によって異なりますが、日中に眠くなるのであれば睡眠不足の可能性があります。睡眠時間をしっかり確保しましょう。

 

(3)体を動かす

歩いて買い物へ行く・テレビを見ながらスクワットをするなど、こまめに体を動かします。体への負担が少ない運動を始めるのも良いでしょう。とくに、ヨガは自律神経のバランスを整える効果が期待できるため、おすすめのエクササイズです。

 

(4)ストレスを発散する

強いストレスは自律神経の乱れにつながります。あなたの好きな方法で、日頃のストレスを発散しましょう。大きな声で歌を歌ったり、思いっきり好きなことに打ち込んだり、何でも構いません。

 

好きなことが思いつかない人は、お風呂に浸かって体を温めるのもおすすめです。体がじんわり温まるだけでも、人は幸せな気持ちになります。

 

上記にあげた4つのポイントは、あくまで不調がひどくならないための工夫です。不調があまりにつらい時は、医療機関に相談してみましょう。我慢しすぎるのはよくありません。無理をせず専門家の力を借りることも必要です。

まとめ

更年期はホルモンバランスが大きく変化するため、体にさまざまな不調が表れやすい時期です。不調の出方や程度は個人差が大きく、つらくても我慢している人もいます。自律神経が乱れると更年期の不調が悪化しやすい傾向にあるため、この機会に生活習慣を見直してみることもおすすめです。バランスの良い食事と適度な運動、質の良い睡眠に加えて、過度にストレスをため込まないことが大切です。