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どうしたらいいの?ヨガの呼吸がうまくできない時

私たちは、生まれてからずっと休むことなく呼吸をしています。それにもかかわらず、なぜヨガの呼吸がうまくできないのでしょうか?

 

そこには、2つの理由があります。ヨガ初心者はヨガの基本的な呼吸である「腹式呼吸」に慣れていないうえ、呼吸とポーズの両方に気を配る余裕がありません。

 

しかし、ヨガの呼吸は工夫や練習を重ねることで、誰でもうまくできるようになります。安心してくださいね。



なぜヨガの呼吸がうまくできないのか?

ヨガの呼吸がうまくできないのは、2つの理由が考えられます。

 

理由1:慣れていないから

 

ヨガの呼吸がうまくできないひとつめの理由は、「ヨガの呼吸になれていないから」です。ヨガの呼吸は、普段の呼吸の仕方とは異なるため、はじめは苦しくてうまくいかないこともあります。

 

ヨガの基本的な呼吸は、腹式呼吸です。腹式呼吸はおなかや背中の筋肉を使って、横隔膜を大きく動かすことで呼吸をします。一方普段の呼吸は、胸式呼吸です。胸式呼吸は、肋骨と肋骨の間の筋肉を使って呼吸をします。

 

実は、寝ている時は誰もが腹式呼吸をしています。しかし、体を起こした状態では意識しない限り胸式呼吸になるため、コツや感覚がわからないのです。

 

ヨガをはじめたばかりの皆さん、ヨガの呼吸がうまくできないと落ち込まないでください。練習すれば必ず上手になります!

 

理由2:呼吸を意識する余裕がないから

 

2つ目の理由は、「呼吸を意識する余裕がないから」です。ヨガ初心者にありがちな思考の落とし穴に、はまっていませんか?

 

  1. ポーズに集中するあまり、呼吸がおろそかになっていると気づく
  2. 呼吸をしなければと焦る
  3. 焦って呼吸をするため、呼吸が浅くなる
  4. ますます呼吸ができない

 

こうなると悪循環です。

 

まず、呼吸ができていないと感じたら、丁寧に息をするよう心がけましょう。焦らずゆっくりと息を吸い、一度息を止めてから吐き出します。この時、息を吸った時間より長い時間かけて息を吐き切るのがおすすめです。

 

そして、一度呼吸に集中したら、次は体へと意識を向けてみます。足の裏や伸ばした腕の状態など、皮膚や筋肉はどのような感覚ですか?

これを繰り返すと、少しずつ呼吸が深まってきます。呼吸とポーズのどちらにも意識が向くようになるはずです。

ヨガの呼吸がうまくできない時は

ヨガの呼吸は練習を重ねることで上達します。呼吸がうまくできないと感じたら、ぜひ下記の方法を試してみてください。

 

<横になって練習する>

 

おなかに空気が入る感覚がわからない、腹式呼吸ができているのか自信がないときは、横になって呼吸の練習をするのがおすすめです。

 

仰向けに寝て、おなかに手を当ててゆっくりと呼吸をしてみましょう。息を吸った時におなかが大きく膨らみ、吐いた時におなかがへこんでいれば腹式呼吸ができています。

しっかりと鼻呼吸を意識し、苦しいときこそ息を吐き切ってください。息を吐かなければ、息を吸うことはできません。呼吸は息を吐くところから始まると考えましょう。

 

 

 

<みぞおちと鎖骨の下を温める>

 

腹式呼吸に使う筋肉が固まっていると、体に空気が入りにくい状態です。みぞおちと鎖骨の下を温めて呼吸に使う筋肉をほぐすと、呼吸がしやすくなります。

 

(1)鎖骨の下をほぐす

  1. 鎖骨の下にあるくぼみに手を当てる
  2. 痛気持ちいい程度の力で、左右にさする
  3. 鎖骨から下も同様に行う

(2)みぞおちを温める

  1. みぞおちに手を当てる
  2. 息を吸いながら背中を丸め、みぞおちを指で押す(苦しくない程度の深さまで指を押す)
  3. ゆっくりと顔を上げ、指を離して息を吐く
  4. 3呼吸ほど繰り返す

みぞおちと鎖骨の下を温めると、胸やおなか周辺がぽかぽかと温かくなってきます。この状態で呼吸をすると、いつもより気持ちよく呼吸ができるはずです。

 

<普段から腹式呼吸をする>

 

普段から腹式呼吸をしていると、意識しなくても腹式呼吸ができるようになります。腹式呼吸は普段の呼吸(胸式呼吸)に比べてたくさんの空気を肺に送り込むことが可能で、メリットも多い呼吸法です。

  • 自律神経が整う
  • 姿勢がよくなる
  • 代謝がアップする
  • おなかの調子が良くなる

腹式呼吸には上記の効果が期待できます。ぜひヨガレッスン以外でも、日常生活に腹式呼吸を取り入れてみてください。

腹式呼吸をマスターしよう

ヨガ初心者がヨガの呼吸がうまくできないのは、起き上がった状態で腹式呼吸をすることに慣れていないからです。そのため、ポーズに集中すると、呼吸に意識を向ける余裕がありません。焦って呼吸をすると、呼吸が浅くなり、さらに呼吸しにくくなる悪循環におちいってしまいます。

 

腹式呼吸は、練習すれば必ずうまくなります。

  • 仰向けに寝て呼吸をし、腹式呼吸の感覚をつかむ
  • 鎖骨の下とみぞおちを温めて、呼吸に使う筋肉をほぐす

ヨガの呼吸がうまくできない時におすすめの方法です。

 

また、腹式呼吸は普段の呼吸に比べてたくさんの空気を体に取り入れることが可能です。自律神経が整ってリラックスできるようになり、姿勢の改善や代謝アップにも効果が期待できます。普段から腹式呼吸をすることは、体に良い変化をもたらすかもしれません。興味のある人は、ぜひ試してみてください。