毎年春になると、シャンプーのたびに排水口に溜まる髪の毛が気になるという方は少なくありません。ブラシに絡まる髪の量が増えたり、床に落ちている髪が目につくようになったり……。「もしかして何か問題があるのかな」と不安になる気持ちは、ごく自然なことです。
春の抜け毛には、季節ならではの理由があることも多いといわれています。まずはその仕組みを知ることから始めてみましょう。
春に抜け毛が増えやすいのはなぜ?
髪の毛は、成長してから自然に抜け落ち、また新しい髪が生えてくるというサイクルを繰り返しています。このサイクルは「ヘアサイクル」と呼ばれ、成長期・退行期・休止期の3つの段階があるといわれています。髪が抜けるのは休止期に入ったタイミングです。
健康な状態であっても、1日に50〜100本程度の髪は自然に抜け落ちます。そもそも髪が抜けること自体は体が新しい髪へと切り替えようとしているサインでもあり、悪いことではありません。
実は冬の時期は寒さから体を守るため、抜けずに留まっている髪が増えやすいといわれています。そして春になり気温が上がってくると、ヘアサイクルが休止期へ移行。髪がまとめて抜けやすくなることがあります。これが、春に抜け毛が増えたと感じやすい理由のひとつと考えられています。
「最近、抜け毛が増えた気がする」と感じるのは、あなただけではありません。春に同じような悩みを抱える方は意外と多く、季節的な変化のひとつとして捉えられることもあります。もちろん個人差はありますが、まずは「春は抜け毛が増えやすい時期でもある」と知っておきましょう。
春に抜け毛が増えやすい4つの理由
髪の休止期以外に、春に抜け毛が増えやすいのには4つの理由が考えられます。
(1)自律神経の乱れ
春は気温の変動が激しく、体が気候の変化に対応しようとするなかで、自律神経のバランスが乱れやすい時期です。自律神経は血行や体の調整に深く関わっているため、そのゆらぎが頭皮の環境にも影響を与えることがあるといわれています。また、気温の変動によって栄養や酸素が頭皮へ届きにくくなり、抜け毛に影響する可能性も指摘されています。
(2)ストレスや環境の変化
新生活や人間関係の変化など、春は環境が大きく変わりやすい季節です。こうした変化は、気づかないうちに心身への負担になることがあります。ストレスは体のさまざまな機能に影響を及ぼすことが知られており、髪の毛も例外ではないとされています。
(3)紫外線の増加
春になると日差しが強くなり、紫外線量も増えてきます。紫外線は頭皮にも影響を与える可能性があり、頭皮環境が変化することで、髪のコンディションに影響が出ることがあるといわれています。外出の際に頭皮を意識することも、ひとつの視点かもしれません。
(4)生活リズムの変化
春は生活リズムが変わりやすい時期でもあります。睡眠時間の変化や食生活の乱れは、体全体のバランスに影響を与えることがあります。髪の毛は体の内側の状態を映す鏡ともいわれており、日々の生活習慣が髪のコンディションに関わることもあるとされています。
なお、抜け毛の量が急激に増えた場合や、特定の部分だけが薄くなってきたと感じる場合は、季節的な変化とは異なるケースも考えられます。気になる変化が続くようであれば、専門の医療機関に相談してみましょう。
春は髪質にも変化が出やすい
抜け毛だけでなく、春は髪質そのものに変化を感じる方も少なくありません。パサつきが気になる、うねりが出やすくなった、髪のまとまりが悪いと感じるといった変化は、春に起きやすいといわれています。
これは、冬の乾燥した空気から春の湿気を含んだ空気へ変化することや、冬に受けた乾燥のダメージが表面化するためと考えられています。抜け毛と同様に、髪質の変化もこの時期ならではの体のサインだと知っておくと、落ち着いて髪と向き合えるのではないでしょうか。
まずは体の内側を整えることから
春の抜け毛が気になるとき、まず意識したいのは体の内側を整えることです。睡眠をしっかりとること、栄養バランスを意識した食事を心がけること、そして日々のストレスをうまく手放していくこと。どれも、髪の毛だけでなく体全体のコンディションに関わる習慣です。
ヨガや呼吸法など、自分の体と丁寧に向き合う時間を持つことも、心身のバランスを整えるひとつのヒントになるかもしれません。抜け毛が気になると焦りが生まれやすいですが、まずは今の自分の体の状態に目を向けることが、大切な一歩となるでしょう。
具体的な春の抜け毛対策やケア方法については、次回の記事でご紹介します。
