前回の記事ではリンパの基本的な仕組みや、秋にリンパケアが必要な理由について紹介しました。むくみや冷えなどの不調の原因がリンパの滞りにあるかもしれないと知って、自分でできるリンパケアの情報を探している方もいるのではないでしょうか。
リンパは心臓のようなポンプを持たないため、日々の意識や体の動きが大切です。この記事では忙しい毎日の中でも無理なく続けられる生活習慣でのケアと、心地よく体のめぐりを促すヨガポーズを紹介します。ぜひ秋のセルフケアに取り入れてみましょう。
<目次>
日常生活でできるリンパケアのカギは「流す」と「温める」
リンパの流れをスムーズに保つために、特別な時間や労力は必要ありません。今日から意識できる簡単な習慣をご紹介します。
1.水分補給でめぐりをサポート
体が水分不足になると、リンパの流れが悪くなってしまいます。適切な水分補給をして体のめぐりをサポートしましょう。水分補給のポイントは、少量ずつこまめに摂ること。起床後や運動後、入浴後は失われた水分をしっかりと補給することが大切です。
また、消化器官を冷やさないように白湯や常温の水を飲むのがおすすめ。水をそのまま飲むのが苦手な場合は、レモンやミントを少し加えると風味が増して飲みやすくなります。
2.お風呂と温めケアでリラックス
リンパの流れは、体が温まると活発になります。冷えはリンパの流れを妨げやすいとされているので、シャワーで済ませず、湯船に浸かって体の芯から温める習慣をつけましょう。全身が温まり血行が良くなることで、リンパの流れも促されます。
また、入浴中や入浴後に足首からひざ裏、太ももの付け根(鼠径部)にかけて、肌をなでるようにやさしくさすり上げるのもおすすめです。リンパの流れをサポートする手助けになります。入浴できないときは、リンパ節が多く集まる首の付け根や脇の下、鎖骨周りに温かいタオルを当てるのもよいでしょう。
3.姿勢と「深い呼吸」でポンプ機能を意識
リンパの流れを促すポンプの一つは呼吸です。デスクワークや立ち仕事で猫背になると胸郭が圧迫され、鎖骨周りの流れが滞りやすくなります。1時間に一度は立ち上がって背筋を伸ばし、肩の力を抜いて正しい姿勢を意識しましょう。
また、正しい姿勢で鼻から吸って口から吐き出す腹式呼吸を行うと、横隔膜が大きく動いて全身のめぐりがスムーズになります。リラックス効果も高まるため、おすすめの方法です。
4.日常の隙間時間で「動かす」
リンパの流れは筋肉の動きに依存しています。特別な運動時間が取れなくても、日常の隙間時間を使って体を動かしましょう。
例えば、長時間座っているときはふくらはぎや足首を回したり、首をゆっくり回したりするだけでもリンパの流れをサポートします。エレベーターではなく階段を使うようにするなど、「動く」ことを意識するだけでも大きな違いが生まれます。
ヨガで取り入れるリンパケア【流れを促す3つのポーズ】
リンパの流れは筋肉の収縮と弛緩によって促されます。ヨガは適度なねじりや伸び、そして深い呼吸を組み合わせることで、リンパの流れを全身でサポートする理想的なセルフケアです。
主要なリンパ節を刺激し、全身のめぐりを整えるのに役立つ3つのポーズを紹介します。
<キャット&カウ(背骨の柔軟性と腹部の刺激)>
背骨を丸める動きと反らせる動きを繰り返すことで体幹の筋肉を使い、背骨周りや腹部にあるリンパ節をやさしく刺激します。
●ポイント●
動きにあわせて深く呼吸をしましょう。背中を丸めるときに息を吐き切り、反らせるときに新鮮な空気をたっぷりと吸い込むことで横隔膜が大きく動き、リンパのめぐりをサポートします。
<ダウンドッグ(重力を活用したリンパの排出)>
ダウンドッグは頭が心臓より下になるポーズです。重力を活用して、滞りやすい下半身(特に足の付け根の鼠径部リンパ節)のリンパ液を心臓方向へ戻すサポートをします。
●ポイント●
ポーズのまま深く呼吸を繰り返すことで、首や脇の下のリンパ節も同時に刺激されます。足首やふくらはぎのストレッチにもなり、下肢のむくみ対策に役立つポーズです。
<リクライニングバタフライ(鼠径部と脇の下の開放)>
仰向けで膝を開くリラックスポーズです。鼠径部(足の付け根)を大きく開くことで、下半身のリンパ液が集まる主要なリンパ節をゆるめます。
●ポイント●
脇の下や腕周りの緊張を解くために、両腕を頭上にゆったりと広げましょう。ボルスターやブランケットを背中の下に敷いて行うとより深くリラックスでき、自律神経のバランスが整いやすくなります。
ヨガグッズで快適にセルフケアを続けるコツ
リンパケアを意識したヨガポーズをより深く、長くホールドしたいなら、ヨガグッズを活用してみましょう。ポーズをサポートすることで体の力みが抜けてリラックス効果が高まり、めぐりがさらにスムーズになります。
(1)ヨガマット
ヨガマットは床からの冷えを遮断し、体が冷えるのを防ぐアイテム。冷えはリンパの滞りの原因になるため、心地よくポーズを取りやすくなります。
(2)ヨガブロック
ヨガブロックは体の土台を安定させるのに役立つアイテム。例えば、リクライニングバタフライのポーズで膝の下に置いたり、座って瞑想する際に使用したりするとポーズが取りやすくなります。土台が安定するとより深いリラックス状態に入りやすくなるため、ぜひ取り入れたいアイテムです。
(3)ボルスター・ブランケット
主にリラックス系のポーズで、体を支えるために使用します。ボルスターやブランケットに体を預けると胸が開くため、リンパの流れに欠かせない深い呼吸をサポートしてくれます。
日常ケア+ヨガで心地よい秋のセルフケアを
リンパケアは、決して難しいことではありません。水分補給や入浴、ストレッチやヨガなどの日常のちょっとした習慣が、体のめぐりを整える大きな力となります。心も体も心地よく冬を迎えるために、日常ケア+ヨガで体を労わってみませんか?
