ぐっすり眠った翌日は体が軽く、気持ちもすっきりしていますよね。しかし、現代人はなかなか寝つけない・寝ても疲れがとれないなど、睡眠に悩みを抱える人も多いようです。
本記事では快眠のコツについて解説します。最近よく眠れないなと感じている方は、今日から快眠するための準備を整えましょう。
快眠とは
快眠とは、熟睡できて朝すっきり目覚められることです。日中眠くなることがなく、体は軽くてきぱきと動けます。心身の状態も良好で、過度な疲労感もありません。適切な睡眠時間は人によって異なりますが、一般的には7時間前後といわれています。
快眠することが大切なのは、睡眠中に次のような心身の健康にかかせない働きが行われているからです。
- 脳と体の疲労回復
- 細胞の修復や老廃物の除去
- ホルモンの分泌
- 記憶の整理
- ストレスの緩和
常に寝不足でぐっすり眠れた感覚がない場合、上記の働きがうまく行われず心身の不調につながるおそれがあります。睡眠は、私たちが考える以上に重要な働きをしているのです。
快眠のコツは寝る準備にあり!
睡眠の重要性がわかったら、ぜひ快眠したいと思いますよね。快眠のポイントは下記の3点です。
- 布団に入ってから寝つくまでの時間が短い(すぐに眠れる)
- 途中で目が覚めることがない(熟睡している)
- 朝すっきりと目覚められる(十分な睡眠がとれている)
上記を満たすために、眠るための準備をしましょう。眠る環境と生活習慣を整えることで、快眠につながります。
眠る環境を整える
(1)寝室の温度に気を付ける
暑すぎて眠れない・寒すぎて途中で目が覚めたという経験はありませんか?快眠するためには寝室を適切な温度にすることが大切です。夏場は25〜28度、冬は18〜22度、湿度は50%ほどを目安にするとよいでしょう。また、冬は布団乾燥機や湯たんぽなどで布団を温めておくと、眠りやすくなります。
(2)照明をおとす
寝る2時間ほど前に、部屋の照明を暗めにするのがおすすめです。昼間のように明るいままでは、眠りを促すホルモン「メラトニン」の分泌が低下する恐れがあります。目線より低い位置にある照明の光は、メラトニンの分泌に影響を与えにくいといわれています。フットライトやスタンドライトなどを活用するのもよいでしょう。
(3)快適な寝具を使う
枕が合わない・寝具の肌触りがよくないという方は、すぐに寝具を見直しましょう。目覚めたときに首や肩のこりが気になる場合は、枕の高さが合っていない可能性があります。敷き布団やマットレスは、適度な硬さが必要です。寝ている間に汗をかくので、シーツや掛け布団は吸湿性や放湿性を重視して選ぶようにしましょう。
(4)必要な睡眠時間を確保する
どんなに快適な寝具を使っていても、睡眠時間が足りなければ疲れはとれません。「睡眠負債」という言葉があるように、睡眠不足が蓄積すると脳や体の機能は低下し、心身に支障をきたします。最低限必要な睡眠時間を確保し、体を休めるようにしましょう。
生活習慣を整える
(1)食べてすぐ寝ない
食後すぐに寝てしまうと、胃腸が活動中のため良質な睡眠がとれません。胃腸に負担がかかり、疲れがとれない可能性もあります。寝る2〜3時間前には食事をすませておくことが大切です。
(2)アルコールやカフェインをとりすぎない
寝つきをよくするために寝酒をする方もいますが、快眠のためにはおすすめできません。アルコールは利尿作用があるため、寝る前に飲むと途中で目が覚める可能性があるからです。また、カフェインには覚醒作用があります。コーヒーやお茶、チョコレートなどを寝る前に摂取するのは控えましょう。
(3)寝る前に入浴する
寝る前に入浴して体を温めると、熟睡しやすくなります。38〜40度くらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かり、心身共にリラックスしましょう。
(4)寝る前にパソコンやスマホを見ない
パソコンやスマホから出るブルーライトは目に見える光の中でもエネルギーが強く、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制する作用があります。快眠のためには、夜間はパソコンやスマホと距離を置くことが大切です。
(5)寝る前のルーティンを決める
寝る前のルーティンを決めると、寝つきがよくなると考えられています。「これをしたら眠る」と決めることで体が眠る準備に入り、入眠しやすくなるのだとか。また、ルーティンが決まっていればあれこれ考える必要がないため、頭を使いすぎて目が覚めてしまう事態も防げます。
(6)布団に入ったら楽しいことを考える
布団に入ってから嫌な出来事や心配事を思い出し、なかなか眠れなかった経験はありませんか?1日の終わりは心身共に疲れているので、頭も働かずネガティブな思考になりがちです。布団に入ったら楽しいことを考えて、前向きな気持ちで眠りにつきましょう。
(7)朝日を浴びる
睡眠と覚醒のリズムは体内時計によってコントロールされているため、体内時計が乱れると睡眠に支障がでるおそれがあります。体内時計の乱れを防ぐには、朝日を浴びるのが効果的。起床後はカーテンを開けて、日の光を浴びるようにしましょう。
(8)軽く運動する
定期的に運動する習慣があると寝つきがよくなり、深い睡眠が得られることがわかっています。ウォーキングやヨガなど、負担の少ない有酸素運動がおすすめ。就寝直前の運動は、かえって睡眠の妨げになるので注意しましょう。
(9)昼寝をしすぎない
日中に長時間寝てしまったり、夕方以降に昼寝をしたりすると、夜なかなか寝つけなくなります。昼寝は15〜20分にとどめ、寝すぎないように注意しましょう。つい昼寝をしすぎてしまうなら、昼寝の前にコーヒーやお茶を飲むのがおすすめ。カフェインの作用ですっきり目覚められます。
(10)規則正しい生活をする
仕事に行く日と休日では、起きる時間や寝る時間がまったく違うという方はいませんか?起床時間や就寝時間がバラバラだと、体内時計の乱れにつながります。休日も平日と同じくらいの時間に起き、夜更かししないようにしましょう。
しっかり眠って心と体をすっきりさせよう
快眠のためには、寝る環境と生活習慣を整えることが大切です。寝ても疲れがとれない・必ず一度は目覚めてしまうという方は、寝室や寝具、生活リズムを見直してみましょう。無意識に行っているその行動が、眠りの妨げになっている可能性があります。質のよい睡眠で心身を整え、毎日を快適に過ごしたいですね。