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日本の抹茶が世界で人気!スーパーフードとして注目を集める抹茶の効果とは?

5月から7月の新茶の時期には、カフェやコンビニでもさまざまな抹茶を使った商品が販売されますね。

 

そんな日本らしい清涼感を感じる抹茶ですが、「MATCHA」として世界中でブームになっていることをご存じでしょうか?

 

コーヒーショップの定番メニューであるカプチーノやエスプレッソと一緒に、抹茶ラテが並んでいるお店も増えています。

今回は、世界的にも注目を集める抹茶に秘められたパワーについて紹介します。



抹茶とは?

抹茶は「チャノキ」と呼ばれる植物の葉からつくられたお茶の一種です。

 

抹茶はチャノキの葉を碾茶(てんちゃ)と呼ばれる状態にして、その茶葉を石臼で挽いて粉状にしたものです。

碾茶(てんちゃ)は、チャノキの葉の収穫2~3週間前から茶葉に覆いをかぶせ日光が当たらないようにすることで、葉に含まれるアミノ酸量が格段にアップし、うま味の強い味がするのが特徴。

 

抹茶を使用する「茶道」が日本の伝統文化として親しまれてきたことから、抹茶は日本発祥というイメージを持たれることもありますが、実は中国発祥で日本には10〜11世紀頃に伝来したといわれています。

 

抹茶と煎茶はどう違うの?

同じチャノキの葉が原料の飲み物に煎茶がありますが、2つのお茶にはできあがるまでの工程や栄養成分に大きな違いがあります。

 

  抹茶 煎茶
工程 収穫前に覆いをかぶせたチャノキの葉を蒸す→その後乾燥させる チャノキの葉を蒸す→茶葉を揉む→その後乾燥させる
栄養成分  うま味成分であるテアニンが豊富なため、甘くまろやかな味わい

テアニンが光合成によりカテキンへと変化するため、

抗ウイルス作用を持つ渋味成分であるカテキンが豊富

 

このように、同じ原料から生まれた抹茶と煎茶ですが、製造工程の違いから抹茶にはうま味成分テアニンが豊富、煎茶には抗菌パワーに優れたカテキンが豊富と成分の異なるお茶へと変化します。

 

ちなみによくCMなどでも耳にする緑茶は、茶葉を発酵させずにつくったお茶全般を指す言葉で、抹茶や煎茶、茶葉を焙煎したほうじ茶などは緑茶の一種です。

また、粉末緑茶と呼ばれる。見た目は抹茶と同じ粉末状の商品が販売されていますが、こちらは煎茶を粉状にしたもので、カテキンやアミノ酸の含有量が抹茶とは全く異なる商品ですので、抹茶を購入する際にはご注意ください。

世界的抹茶ブームとは?

日本ではフレーバーの1つとして定着している抹茶ですが、近年アメリカ、ヨーロッパを中心にブームとなっており、日本食の世界的人気と相まって年々海外での需要が高まっています。

2023年の抹茶を含む緑茶の輸出量は約292億円と過去最高を記録しており、10年前の2003年の輸出量66億円と比べても4.4倍と驚きの成長率!さらに、輸出されるお茶の7割が抹茶を含む粉末状のお茶となっています。

 

参照:16.お茶の輸出入の動画|農林水産省

 

とくにアメリカでは、健康志向の高まりと共に抹茶の健康や美容成分への興味関心が高まっており、最近では「MATCHA」という名称で市民権を得ています。世界中に店舗を持つアメリカ発の食のセレクトショップ「DEAN&DELUCA」では、ニューヨークなどの抹茶ブームを受けて、2022年オリジナル抹茶ドリンクをハワイの店舗で発売し話題を呼びました。

 

参照:MATCHA DRINK|DEAN&DELUCA HAWAII

抹茶の持つ美と健康の効果とは?

では、なぜ海外で抹茶がブームになっているのでしょうか?そこには、日本のスーパーフードとも呼ばれ、美と健康をサポートする成分を豊富に含む抹茶の驚くべき成分が関係しています。ここでは抹茶が持つ効能について紹介します。

<アンチエイジング効果>

抹茶に含まれるカテキンの中でも、「エピガロカテキン」と呼ばれる成分には高い抗酸化作用があり、肌の老化の原因になる活性酸素を取り除く効果が期待できます。その他にも、肌のうるおいをアップさせるビタミンA、肌のバリア機能を高めるビタミンEも一緒にとれるので、美肌作りにはおすすめ♪

 

<脂肪燃焼効果>

カテキンの中でも「ガレートカテキン」と呼ばれる成分には、食事の脂肪吸収を抑制する働きがあります。また体脂肪の燃焼能力をアップするなどのダイエット効果も期待できます。

 

<免疫力アップ>

アンチエイジング効果のある「エピガロカテキン」には、体の免疫細胞の一つであるマクロファジーを活性化させる効果もあり、免疫力を上げて風邪を引きにくくする効果が期待できます。その他にも免疫力をアップさせる成分である、ビタミンCやβカロテンも豊富に含まれています。

 

<便通改善>

抹茶には水に溶けにくい不溶性の食物繊維と、水に溶けやすい水溶性の食物繊維が豊富に含まれています。それらを含む茶葉を丸ごと体の中に入れられる抹茶は、お通じの改善効果が期待できてGOOD!

 

<口臭改善>

抹茶のカテキンに含まれる「フラボノイド」には消臭効果があるといわれており、抹茶にも豊富に含まれています。口臭が気になる場合には、食後に抹茶を飲むことで、抹茶の持つ消臭力と殺菌力がダブルで効くのでおすすすめ♪

 

<リラックス効果>

抹茶の甘味成分である「テアニン」には、リラックスした時に脳内で分泌されるα波が増加する効果があるといわれています。α波の増加によって、緊張していた筋肉が緩み自律神経も整いやすくなり、心身共にリラックスした状態に導いてくれます。

 

エナジードリンクとしての抹茶

今回は、抹茶が持つ美と健康の効果について紹介しました。

実は、100ml中のカフェイン量を比較すると、抹茶はコーヒーよりも多いとされています。

しかし、抹茶に含まれるテアニンにはカフェインを抑える働きがあるため、コーヒーよりもカフェイン過多になりにくいといわれています。

コーヒーではカフェインが効きすぎると感じている方は、抹茶を飲むとコーヒーほどの刺激を受けずに、マイルドな覚醒効果が得られるので、ぜひエナジードリンクとして試してみてください。