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足指の痛みは外反母趾(がいはんぼし)かも?放っておくと危険な外反母趾の原因と痛みを軽減するサポート方法の紹介

私たちの体は、立っている時は常に2本の足で支えられています。また、足は歩行の刺激によって心臓への血流を促すポンプの役割をしていることから、「第2の心臓」と言われており、足の不調はそのまま体全体のだるさや疲労感、胃腸の不調まで招くとされています。 

 

健康のバロメーターとして重要な足ですが、ついつい痛みがあっても「我慢できないほどではないし・・・」と、そのままにしている方がいたら要注意!とくに現代人の代表的な足のトラブルである外反母趾(がいはんぼし)については、そのままにしておくと歩けなくなることもあるので注意が必要です。今回は、女性の5人に1人がなっていると言われるほど、身近な足のトラブル「外反母趾」について、原因と痛みの軽減方法について紹介します。



外反母趾(がいはんぼし)とは?

外反母趾とは足の親指(母趾)の先が人さし指の方に「くの字」に曲がり、母指のつけ根の腫れや痛みのために、靴を履いての歩行に支障をきたす状態のことで、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。

 

患者の割合は女性が9割に対して、男性は1割程度となっていることから、とくに女性がなりやすい病気と言われています。

 

一度変形を起こしてしまった母趾は、自然治癒することは難しく年齢と共に変形が強まることもあるので、早めにケアすることが重要です。

外反母趾になる主な原因とは?

外反母趾の原因として考えられているのは主に次の3点です。

 

●足を圧迫する靴の長時間の着用

足の指は、多くの細かい骨が組み合わさった立体パズルのような構造をしています。

そのため、幅の狭いつま先が細くなった靴を履いて、足の親指のつけ根から先の一部が圧迫されてしまうと、その影響で親指の関節が変形を起こしてしまうことに。さらにヒールの高い靴は靴の中で足が前すべりしてしまい、親指のつけ根にかかる力が増えて変形を強くしてしまいます。

 

 

●遺伝的要素

生まれつき足の親指が他の指よりも長い人は、親指が靴の先端に当たって圧迫を受けやすいため、外反母趾になりやすいと考えられます。また、足の甲にある親指のつけ根と小指のつけ根を結ぶ、横アーチと呼ばれる部分を支える横中足靭帯(おうちゅうそくじんたい)という靱帯があります。この靱帯が緩んでしまうと、指の骨同士のバランスが崩れてしまい、親指が変形してしまう原因になることも。

 

●骨盤のゆがみによる足裏バランスの崩れ

骨盤がゆがんでいると、歩く時に地面と接地する足の裏の部分が、本来の場所からずれてしまうことがあります。それによって弓状になっている足の裏の構造が崩れ、足の5本指全体に分散されるはずの負荷が、内側の親指の部分に集中してしまうことも浮き趾(うきゆび)という症状を引き起こします。その状態が長く続くことで外反母趾を発症する原因となってしまうことに。

外反母趾かな?と思った時のチェックポイント

●チェック項目

下記の項目をチェックして、2つ以上当てはまる人は外反母趾を発症している可能性があるため注意が必要です。

 

□足の親指のつけねが痛い、もしくは腫れて赤くなっている

□足の親指のつけねが靴に当たって痛い

□足の親指が人さし指の下にもぐり込んで重なっている

□足の親指のつけ根の関節の下が痛い

□足の人さし指のつけねの関節の下が痛い

□足指を「パー」に開いた時に、親指を足の外側へ開くことができない

□足が平べったくなり先の方が広がっている

□足の親指、親指のつけ根やサイドにタコができやすい

□かかとが外側に傾いている

□扁平足になっている

 

●計測方法

足の親指の角度を計測することで、外反母趾のおおよその進行度合いを判定することができます。

 

1.紙とペン、定規、そして分度器を用意する

2.紙の上に足を置き、足の内側のラインに沿って定規で線を引きます

3.さらに親指のラインを引き、交わった2つの線の角度(外反母趾角)を測ります。

4.外反母趾角が15度未満であればおおよそ正常の範囲です。

   軽度:15度~20度 

   中度:20〜40度 

   重度:40度以上  

進行度合いが軽度~中度の場合は、まずは外反母趾対応の靴やサポーターなどのアイテムを取り入れてみてください。重度と判明した場合や痛みがひどい場合は、専門の医師の診察を受けるようにしましょう。

外反母趾による痛みを軽減する方法とは?

外反母趾による痛みは足の変形を引き起こすだけでなく、歩く姿勢が崩れてしまい腰痛や頭痛など、足以外の不調を引き起こすこともあるので痛みの我慢は禁物。痛みを感じたら早い段階でしっかりと対処しておくことで、外反母趾の状態が悪化するのを防ぐことができます。今回は痛みを感じた際に、まずは試したい3つのケア方法を紹介します。

 

●足裏〜すねにかけてのマッサージ(筋膜リリース)

外反母趾の痛みに対しては、まずはすぐにできるマッサージの実践がおすすめ。

外反母趾の場合、足の関節が変形することでそこに付随する筋肉や筋膜が硬くなることで、痛みを感じやすくなります。

そのため、マッサージで筋肉をもみほぐすことで痛みの軽減が期待できます。

 

《マッサージ方法》

  1. 足の親指の付け根(すこしボコッとしている母趾の部分)から足裏中央に向かって、指で押していく。ゴルフボールの上に足を乗せてコロコロするのもGOOD!
  2. 足先を上にそらした状態で、膝下のすね外側の筋を押さえます。押さえたまま足首を伸ばしたりそらしたりを繰り返し、足首から膝下外側の筋膜を緩めます。
  3. 足先を下に向けた状態にして、うちくるぶしの少し上側を押さえます。押さえたまま足首を伸ばしたりそらしたりを繰り返し、足首から膝下内側の筋膜を緩めます。

●足指のエクササイズによる筋力強化

  1. 足の指をじゃんけんのグーとパーのように曲げたり、開いたりする動きを繰り返し行う。
  2. ゴムバンド(ヘアゴムで可)を両足の親指に掛け、かかとをつけたまま互いの足先を外側に開いて戻すを繰り返し行う。

 

●サポーターなどを使用して足の親指と人さし指の間を広げる

外反母趾は足の親指が、人さし指側にくの字に曲がっていってしまうことで、様々なトラブルを引き起こします。

その状態を解消するために、足の親指と人さし指の間を広げて柔らかくし指の曲がりを補正することで、親指の付けねや足裏の痛みを和らげることが可能に。

足指の可動域を広げることで、外反母趾の進行を防ぐことも期待できます。その際、歩く度に足に負荷がかからないシリコン製の足指セパレーターなど、クッション性がある素材のセパレーターを選びましょう。

 

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足は健康のバロメーター

ここまで、外反母趾が引き起こされる原因と痛みの改善方法について紹介しました。足の健康状態は、全身の骨格のゆがみを引き起こしたり、あるいは胃腸の不調につながることもあるため、痛みや違和感を感じたら早めにケアを行っていきましょう。足のマッサージやエクササイズは外反母趾の予防にも効果的です。ぜひ、テレビを見ながらなどスキマ時間で行ってみてください。