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「自律神経を知って体調管理に役立てる」自律神経を整えるには?

体調の良い状態をキープするためには、自律神経がカギとなります。
自律神経は「乱れやすいけれど、ちょっとしたコツで整えられるることができる」のが特徴です。
今回は、自律神経についてより深く理解するために

 

  • 自律神経がどんな状態ならよいのか
  • 自律神経を整えるためにはどうしたらよいのか
  • 自律神経を乱さないための心がけは何か

 

といった点についてご紹介します。

自律神経はバランスが大事

自律神経には交感神経と副交感神経があり、その二つがバランスを取って働いています。日中活動しているときは交感神経が優位になり(活発になり)、夕方から夜にかけて副交感神経が優位になります。人間は昔からこのリズムにそって生活してきました。

 

しかし交感神経は変化に弱く、乱れやすいという特徴があります。交感神経ばかりが活発になると、体は十分に休息をとることができません。一方、昼間も副交感神経が優位な状態が続けば、エネルギッシュに活動することが難しくなります。

 

また、交感神経と副交感神経のどちらも働きが弱いというのも問題です。副交感神経の働きが低下すると免疫力が下がり、風邪をひきやすくなったり体調を崩しやすくなったりします。

 

つまり、交感神経と副交感神経がどちらもしっかり働いている状態というのが理想的な状態です。そのためには、乱れた自律神経をそのままにしておくのではなく、毎日少しずつリセットすることが重要であるといえます。

自律神経を整えるには?

乱れてしまった自律神経は、毎日の生活の中でコツコツ整えていくことが可能です。 少し気をつけるだけでできることばかりなので、ぜひ試してみてください。

 

・朝食を食べる

体内時計という言葉を聞いたことはありませんか?体内時計が乱れると、午前中は交感神経が優位になり、夜は副交感神経が優位になって眠くなるというリズムが保てなくなります。朝食をとることで、体内時計がリセットされ、自律神経の働きを正常に維持することが可能となります。朝、食欲がない人は、温かい飲み物をゆっくりと飲むといいですよ。

 

・朝日を浴びる

朝日を浴びることも、体内時計リセットし、自律神経の乱れを防ぐ効果が期待できます。曇っている日は散歩をするのがおすすめです。忙しくて散歩の時間を取れない人は、目的地まで少し遠回りをして歩いてもいいですね。

 

 

 

・バランスの良い食事をとる

自律神経を整えるには、バランスの良い食事が大切です。タンパク質とビタミン・ミネラルは不足していませんか?フルーツを食べたり、そのまま食べられるチーズや豆乳などを利用したり、できる範囲で工夫してみましょう。

 

・服装に気を配る

暑さや寒さも自律神経に影響を及ぼします。季節の変わり目の気温差はもちろん、冷暖房が効いた場所から屋外へ出るといった寒暖差も、自律神経によくありません。体温を調節できるような服装がおすすめです。

 

・笑顔でいる

笑うことは副交感神経を活発にするといわれています。作り笑いや口角をあげるだけでも効果があるそうですよ。

 

・呼吸はゆっくりと

作業に集中している時や緊張している時、人は呼吸が浅くなります。呼吸が浅いままだと副交感神経が優位になりにくく、体が休息できません。深呼吸をする、ため息をつく、姿勢を正すなどもおすすめです。

 

・リラックス時間を作る

気持ちも体も緩む時間を作ることが大切です。筋肉が緊張したままだと、副交感神経の活動が低下してしまいます。アロマやマッサージを活用する、好きな音楽を聞くなど、自分の好きなことをしてリフレッシュしましょう。

 

・質の良い睡眠をとる

睡眠不足になると、自律神経が乱れやすくなります。しっかりと寝る時間を確保し、眠りを妨げるような行為は控えるようにしましょう。個人差はありますが、睡眠時間は6~7時間ほどがよいとされています。また、熟睡するためには

 

  • 夕食は寝る3時間前にはすませておく
  • 寝る1時間ほど前に入浴する
  • 寝る前にパソコンやスマホの画面を見ない
  • 徹夜はしない

 

といった点に気をつけることも大切です。

自律神経を乱さないための心がけ

自律神経は変化に敏感で、日常の些細な出来事でバランスを崩しやすいもの。せっかく整えた自律神経を乱さないために、次のようなことを心がけてみましょう。

 

<時間に余裕を持つ>

焦りや不安、過度な緊張状態が続くと自律神経は乱れやすくなります。誰でも時間に余裕がないと焦ってミスが出たり、うまくできるかと不安になったりしますよね。日頃から時間に余裕を持つようにしましょう。

  • 待ち合わせの時間より 30分余裕をもって家を出る
  •  提出期限の前日には資料を仕上げておく
  •  次週の予定をあらかじめ把握しておく

工夫次第で時間を作り出すことは可能です。物事の優先順位をつけ、スケジュール管理をしっかりと行うようにします。

 

<人との付き合い方を見直す>

人間関係の過度なストレスは、自律神経を乱れさせる原因となります。職場や友人の人間関係にストレスを感じる人は、 苦手な人との付き合い方を見直すのも方法のひとつです。

  • 歓迎会や送別会以外の飲み会は断る
  • 仕事が終わったらすぐに帰る
  • 一緒にいて疲れる友人とは距離を置く

など、少しずつ人間関係をシンプルにすることを考えてみましょう。

 

ここまで、自律神経を整えるためにおすすめの方法や心がけを紹介してきましたが、忙しくて毎日実践するのが難しい人もいるかもしれません。そんな時、もうひとつおすすめの方法があります。それは「ヨガ」です。

 

ヨガはゆっくりと呼吸をしながら行います。深く呼吸をすることで副交感神経が活発になるため、交感神経が優位になりがちな現代人にぴったりです。自律神経は背骨を通って体全体に張り巡らされているため、ヨガで骨盤のゆがみを整えるのもよいでしょう。

 

また、現代人は運動不足気味の人が多いといわれています。運動不足の人は 、適度に体を動かす方が心身の休息になる場合もあります。ヨガは運動不足にも最適です。自律神経を整えて、体調の良い生活を送るためにぜひヨガをはじめてみませんか?

 

次回は、実践編として自律神経を整えるためにおすすめの「ヨガのポーズ」をご紹介します。体が硬い人や運動が苦手な人でも大丈夫です!ポーズのコツやポイントもあわせて解説します。